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2011年4月28日 (木)

県議選延期を批判する偽善者たち(上)

 震災被害の影響で延期となっていた千葉県議選の浦安市選挙区(定数2)が、5月13日告示、22日投票で決定しました。震災がなければ、4月1日告示、10日投票のスケジュールでしたから、6週間遅れでの選挙実施となる訳です。

 さて、この県議選延期騒動、浦安市が復旧優先を理由に4月10日の選挙を拒否した段階で、松崎浦安市長への猛烈なパッシングが大手マスコミを中心に展開されました。

 読売新聞などは、この問題を何と大々的に社説で採り上げ、浦安市の行政当局の対応を断罪しました。

< 浦安市選挙拒否 有権者本位で善後策を探れ >
  (2011年4月6日付・読売社説)

 東日本大震災により液状化の被害が出た千葉県浦安市で、統一地方選のひとつである千葉県議選が告示されながら、実質的に行われない異常な状態になっている。

 予定通りの実施を求める千葉県選挙管理委員会と、被害の状況が深刻で実施できないとする市側が対立しているためだ。

 混乱が長引けば、候補者だけでなく有権者にも迷惑が及ぶ。市と県選管は、互いに歩み寄り、事態の早期収拾を図るべきだ。

 面積の4分の3が埋め立て地の浦安市は水道やガスが寸断され、一時は全世帯の半数の3万7000世帯が、小中学校に置かれた給水所や仮設トイレに通う生活を強いられた。今も5000世帯が下水道の使用を制限されている。(中略)

 浦安市は4日、市議選については、復旧が進んだことを理由に予定通り24日に実施することを決めた。そうであれば、県議選を拒む理由もなくなるのではないか。

 市と県選管はこれを機に双方が矛を収め、再選挙の日程など善後策を協議してほしい。大切なのは有権者本位で考えることだ。(引用終り)


 4月4日といえば、余震も頻繁に発生していて、原発対応も全く先行き不透明で、日本国民の大くが不安と怯えに慄いていた時期です。そんな時期に、被災地浦安市が選挙延期の決断を下したことが、全国紙の社説で公然と非難される程の重要な問題なのでしょうか。

 東北の被災地の方々の実情を鑑みれば、早急に解決が急がれる課題が4月初旬にはゴロゴロありました。浦安よりも、東北の方々の方がずっと悲惨な状態であったにも関わらず、浦安の選挙延期問題を、読売新聞はどうしても許すことができなかったのです。

 今日で49日。東北の被災者の皆様には、義援金さえ未だに1円も手渡されていません。更に仮設住宅も、お盆にさえも間に合わないとか。にもかかわらず、自称「社会の公器」読売新聞は、震災被害対応よりも選挙が大事、有権者本位が第一、と社説で主張したのです。

 また、浦安市の復旧が進んだとはいっても、この時点では、まだまだ多くの浦安市民は不便な生活を強いられておりました。学校の始業式も4月8日に行いはしましたが、市の給食センターが復旧せず、給食が再開されたのは、中学校が12日から、小学校は19日からです。

 もちろん、市の職員の方々は総動員で復旧工事に駆り出されていて、とにもかくにも、上下水道の復旧が最優先で、市が一丸となって全力を尽していた時期です。もちろん、公共サービス窓口も市役所本所以外は、閉鎖されておりました。

 新浦安駅を降りてすぐの所の交差点(2週間前)

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 昨日時点でもこの電話ボックスはほったらかし状態が続いてます。

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 まあ、この社説をお書きになった読売のお偉い様は、多分、浦安市内の状況など自分の目で確かめるなどという自らの汗をかくことはせずに、快適なオフィスのどこかで煙草でもすいながら、俺様の言うことl聞け!といつもの調子でお書きなっていたのでしょう。

 有権者本位と宣うのでしたなら、読売本社から浦安までは、地下鉄一本でわずか片道17分の旅です。ぶらり途中下車さえする必要もありません。ちょっと現地取材をすれば、液状化で吹き出した道路上の汚泥が春風に舞っていて、とても選挙などと言う気分ではないことが、すぐにお判りになったでしょうに。

 もっとも、4月1日付で、総務大臣の片山さんがこんな発言をなさっておりますから、この読売社説も民主党応援団長ナベツネさんの絶対命令で書かれたものなのかも知れません。

< 片山総務相、千葉県議選「浦安は万難を排して選挙執行を」 >
  (2011.4.1 msn産経より)

 片山善博総務相は1日の記者会見で、同日告示された千葉県議選をめぐって、県側と東日本大震災による被災を理由に延期を求めてきた同県浦安市とが対立している問題について「県選管は全面協力するとしている。困難な事情はあるものの、浦安市選管は万難を排して選挙の管理執行にあたってほしい。そうしなければ法律違反になる」と強調した。(引用終り)


 片山大臣によると、浦安市は法律違反だそうですよ。

 なら、どうして大臣は、即座に浦安市を訴えるなり、何らかの処分を下さなかったのででしょうか。不思議ですねぇ。結果的に浦安市は、4月10日には選挙を実施しなかったのですから、法律違反なんでしょう。訴えるなり、市長を逮捕するなり、何らかの行動を何故お取りにならないのでしょう。

 それとも、単なる脅迫ですか。そうなると、逆に浦安市は、大臣を脅迫罪で訴えても宜しいという理屈になりますが・・・・。

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